2022年1月13日 ホルプ先生新年講演会「2022年、チェコとEUをめぐる5つのテーマ」 プラハとオンラインにて開催。

恒例のカレル大学のホルプ先生による年頭の講演会は2022年1月13日(木)にZoomによるオンライン形式でプラハと結んで行いました。 ご参加ありがとうございました。

コロナ情勢は日本国内では落ち着いていしたが、欧州におけるオミクロン株蔓延の為、外国人の日本入国が難しく、ホルプ先生は来日を断念し、今回はZOOMにより皆様とのオンライン形式での開催となりました。プラハの先生とオンラインでつなぎ、チェコを中心とする中欧諸国の現状などを以下のテーマでお話しいただきました。

日時: 2022年1月13日 (木) 午後6時15分から

場所: zoomによるオンライン参加

参加費:会員1,000円 一般 2,000円

演題: 「2022年 チェコとEUをめぐる5つのテーマ」 講演で使用したPPTと講演内容についてのコメントをご参照ください。

2022年新年講演会Prof.-Holub

参加申し込みは締め切りました。

2022年1月13日 ホルプ先生新年講演会「2022年、チェコとEUをめぐる5つのテーマ」 プラハとオンラインにて開催。” に対して1件のコメントがあります。

  1. rijikai より:

    ホルプ先生の年頭講演を聴いて
                                   日本チェコ友好協会会長 髙橋恒一

    年頭の恒例行事となっているカレル大学のホルプ教授の講演会が、1月13日に約20名の方にご参加いただきオンラインにより開催されました。演題は「2022年のチェコ及びEU諸国の政治情勢――5つのテーマ」で、日本の報道だけではなかなか十分なフォローが難しい欧州の政治動向を5つのテーマにまとめ、分かり易く説明していただき、とても参考になりましたので概要をご報告します。
    1. 先ずチェコにおいては、2021年10月の下院選挙で「反バビッシュ前首相」で結集した5政党が、200議席中の108議席を獲得し、ペトル・フィアラODS党首を首相とする5党連立政権が成立した。新政権は、一応過半数を確保しているものの、再び緊迫化しつつあるコロナ禍、インフレの昂進更にはEUの環境政策やエネルギー政策への対応等の困難な課題が山積している中で、野党側ではバビッシュ前首相を始めとする政治経験豊富な強者が手ぐすねを引いているので、その議会運営には前途多難が予想される。
    2. チェコの近隣諸国においても、政治情勢の大きな変化が見られる。ポーランドでは保守政権がカトリック教会と連携して人工中絶などについての保守的な立法を進めているが、その一部をEUが問題視し論争となっている。ハンガリーにおいても、オルバン政権の強硬な反移民政策がEUにより批判されているが、同政権は国民の支持を背景に強い姿勢を崩していない。またスロバキアでは、政府が進めているNATO軍の同国駐留に関する米国との軍事協定の交渉に野党が強く反対し、緊迫した事態になっている。更に長らく安定した議会制民主主義国というイメージが定着していたオーストリアにおいて最近の二ヶ月間に首相が政治的スキャンダルで2度も交代するという異常な事態が発生している。
    3. ドイツはこれまでの16年間メルケル首相の強い政治的リーダーシップの下でEUを支えてきたが、2021年に独の政治情勢は激変した。すなわち同年9月の下院選挙の結
    果、歴史上初めて社会民主党、自由民主党及び緑の党という政策が異なる3政党による連立政権が誕生し、12月にはメルケル首相が政界から引退したからである。またこの3党連立政権を率いるオラフ・ショルツ新首相は、手堅い実務家タイプの政治家であり、メルケル前首相のような政治的リーダーシップの発揮は困難と観られている。こうしたドイツ内政の大きな変化が、今後のEUの政策決定に如何なる影響を及ぼすか今後の推移が注目される。
    4. EUにおいては、2022年前半はフランス、後半はチェコがEU理事会(サミット)議長国となる。こうした中で仏では4月に大統領選挙が行われる。マクロン大統領としては理事会議長ポストを同選挙に利用しようと考えているが、反マクロン派の勢力は、拡大しつつあるとみられ、既に3-4人の強力な対立候補が名乗りを挙げている。また、これまでEU運営の中核となっていたいわゆる「独仏枢軸」についても、温暖化対策の切り札となるクリーン・エネルギーとして原子力発電を推進している仏と脱原子力政策を決定済みの独との間で重要な環境・エネルギー政策における立場の相違が顕在化している。なお、この点についてチェコは、仏の政策に賛同している。
    5. 最後に安全保障政策についてのロシアとNATOとの対立が激化しつつあることが注目される。ロシアは、NATOの東方拡大に反対し、1989年の時点で、NATOは東方拡大をしないと約束したと主張している。これに対しNATOは、1989年以降、東欧や南欧諸国の加盟を認め、NATOに加盟するか否かは、当該国が自分で決めることであると反論し、議論は平行線をたどっている。特にウクライナについては、今週、毎日のようにロシアとNATO・EUとの間でハイレベルの折衝が行われているが、両者の立場は余りにも隔たっているため、早急な妥協は困難と思われる。

    いずれにせと2022年前半に欧州情勢は大きく変動する可能性があることを念頭に置いて今後の動向を注意深くフォローしていく必要がある。

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