2023年3月23日 講演会「独立・建国100周年のチェコ勤務を振り返って」 嶋崎郁 前駐チェコ日本大使

2017年から3年半チェコ大使を務められた嶋崎大使による講演です。チェコでは今、日本の何に関心があるのか?またどのような友好活動が行われているのでしょうか。伺うのが楽しみです。

      日時: 2023年3月23日(木)18:30より

      場所: 芸術家の家スタジオ

              (品川区上大崎3-14-58 クリエイト目黒1F)

      費用: 会員1000円 非会員1500円

講演会への参加申し込みは以下に添付のお申込みフォームから。(協会宛メール< czfriend@outlook.jp>でも申し込めます。) 

   講演終了後に近隣のレストランで大使との懇親会を予定しています。(費用別途)

講演概要

チェコ共和国は2018年10月に独立・建国100周年を迎えました。2017年5月から約3年半、在チェコ日本大使として活躍された嶋崎氏に、100周年事業として実施された育桜会植樹イベント、チェコ日本友好協会新年コンサート、ビロード革命30周年の様子、また、2020年新型コロナ禍で迎えた日本・チェコ交流100周年の模様などについてお話いただきます。

嶋崎郁氏 略歴

1958年大分県生まれ。慶応義塾大学法学部卒。1982年外務省入省。ドイツ研修、在ドイツ大使館公使、在スリランカ大使館次席公使、群馬県警察本部長、在デッユセルドルフ総領事、外務省儀典長、駐チェコ共和国大使(2017年―2020年)、駐ヨルダン大使を歴任。

タイトル画像は2019の日本映画祭(EIGA-SAI)オープニング・セレモニーでお話しする階崎大使(日本大使館ホームページより)

講演会お申込みフォーム

本講演会への申込みは終了いたしました。

2023年3月23日 講演会「独立・建国100周年のチェコ勤務を振り返って」 嶋崎郁 前駐チェコ日本大使” に対して1件のコメントがあります。

  1. 理事会 より:

    嶋崎前駐チェコ大使の講演を聴いて
                                          髙橋恒一
    3月23日に嶋崎前駐チェコ大使(2017年5月より約3年半チェコ在勤)が、「独立・建国100周年のチェコ勤務を振りかえって」と題する講演をして下さいました。20名の皆様にご参加いただいたこの講演において大使は、ご自身のご活躍を含め毎年実施された多くの周年行事を中心に、豊富な映像データを用いて大変臨場感があり、良く整理された分かり易いお話をして下さり、聴衆を魅了しました。示唆に富む素晴らしい講演をしていただいた大使とパワーポイント操作の助手として大使のご講演を支えて下さいました奥様に対し改めて心より感謝申し上げます。息の合ったお二人の共同作業は、プラハにおいて3年半に亘りいつも互いに助け合いながら日本・チェコ交流の促進にご尽力されたお二人の姿を彷彿させ感動的でした。講演内容につきましては、大使が自ら作成された大変よく纏まったレジメが席上配布されましたので、スペース上可能な限り同レジメを原文のまま使わせていただきます。ただ大使はご遠慮され同レジメには書いてありませんが、フルートの演奏を趣味とされており、2018年1月と2020年2月に開催された周年行事のチェコ・日本友好協会主催音楽会においてチェコのプロ演奏家と共演されておられますので、付言させていただきます。いつの日か当協会主催の行事で大使のフルート演奏を拝聴させていただくのを楽しみにしております。

    独立・建国100周年のチェコ勤務を振り返って
    2023年(令和5年) 3月 23日  前駐チェコ大使 嶋﨑 郁
    チェコとは
    1. 欧州の中央に位置し、美しい自然や豊かな文化・芸術と共に、高度な科学技術と製造業の
    伝統を誇る国。「ロボット」という語・概念はヨゼフ&カレル・チャペック兄弟が考案。
    2 .欧州列強の勢力がせめぎあう地政学上の焦点。多くの歴史的出来事の舞台。
    「ボヘミアを制する者が欧州を制する」との言い伝えあり。
    3. 日本にとって友好的で基本的な価値観を共有する重要なパートナー。

    100 年以上前に遡る日本・チェコ交流の礎
    1. 「建国の父」トマーシュ・G・マサリクの訪日 1918 年 4 月。マサリクは英国旅券を所持し「T・G・マルスデン」という偽名で訪日。日本政府に対し独立運動への支持、シベリアにおけるチェコ軍兵士への支援を要請。滞日中、東京朝日新聞のインタビューを受け、その内容は同紙に掲載された。(2018 年 11 月、出身地ホドニーンのマサリク博物館を訪問し同記事写を贈呈。)
    訪日後マサリクは訪米し、ウィルソン大統領との会談後、独立を宣言。
    2. ヤン・レツルによる広島物産陳列館(現・広島原爆ドーム)設計 1915 年
    3. アントニン・レーモンドによる建築(群馬音楽センター(於、高崎)等)

    2017 年:日本・チェコ外交関係回復 60 周年
    1 月 岸田外務大臣(当時)チェコ訪問。3~6 月 アルフォンス・ムハ「スラブ叙事詩」展開催(於、新国立美術館)。約 65 万人が鑑賞。6 月末 ソボトカ首相(当時)訪日。8 月 郡司参議院副議長、世耕経済産業大臣(いずれも当時)のチェコ訪問
    2018 年:独立・建国 100 周年
    1 月 チェコ・日本友好協会新年コンサート。8 月 「プラハの春」50 周年。11月 育桜会による桜の苗木 50 本記念植樹(プラハ 14 区ウ・チェンク公園)。(長野冬季五輪 20 周年。「ナガノ」はチェコ人にとって「勝利の象徴」として特別。)

    2019 年:ビロード革命 30 周年
    6 月 クベラ上院議長(当時)訪日。9 月 大島衆議院議長(当時)チェコ訪問。「外交上の功績に対する外務大臣賞」授与。10 月 バビシュ首相(当時)訪日、「即位の礼」出席。「即位の礼」当日はチェコ・フィルが東京公演。11 月 ビロード革命 30 周年。(NATO加盟 20 周年)。

    2020 年:日本・チェコ交流 100 周年
    1 月 20 日 日本映画祭オープニング(於、ルツェルナ宮殿)。100 周年記念事業開幕。
    2 月 15 日 チェコ・日本友好協会主催 100 周年記念コンサート(於、プラハ音楽院ホール)。
    9 月 23 日 なごみ狂言会による 100 周年記念公演(於、チェコ上院)。(新型コロナ禍によりその他の記念行事は中止・延期。)

    チェコ側の日本への期待・関心
    1. チェコが有する地政学上の重要性と高度な技術力への正しい認識・理解。
    2. 経済交流の拡大、特に日本からの投資とチェコ産品の対日輸出の促進を強く希望。
    日本はチェコへの累積投資額で第2位。約 270 の日系企業がチェコに進出し,約5万人の雇用を創出し、高く評価されている。大阪万博への支持も日本の投資が決め手。
    3. 文化・芸術・科学技術分野での交流・協力の促進
    チェコ音楽・アニメ・ビール等は日本で高い人気。「スラブ叙事詩」全 20 点まとまっての海外展示会は東京が世界初。和食(ラーメン・お好み焼きを含む)・マンガ・アニメ・武道・ニンジャ等は大変な人気。チェコでは日本人音楽家、バレエダンサー、人形師、建築家が活躍。
    若手ミュージシャン「ミライ」(チェコ人父・日本人母の子息)の活躍。
    4. 要人往来や観光分野を含む人的交流の促進 (特に直行便の開設)  
                                             

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