チェコ料理レシピ No.7 ピーマンの肉詰めライスカ・オマーチカ煮込み Plněné papriky s rajskou omáčkou

Ma Vlast 119号(2021.09)

チェコ料理研究家 村田祐生子 

2004年EU・日本市民交流年の折、日本チェコ友好協会では少年サッカーの交流事業を行いました。それがプラハ郊外のMechenice市と山梨県韮崎市の交流の始まりです。

韮崎市のU16のFCがMecheniceで合宿を行いました。地元チームの少年少女たちとは言葉が通じないはずなのにあっという間に打ち解け、お互い楽しく遊んでいます。子供のコミュニケーションの力には驚かされました。

 そんな楽しい合宿ですが、食事では食べ慣れない料理が続き、「お米が食べたい!」とのリクエストがあがりました。宿舎のキッチンに希望を伝えたところ次の夕食にこの料理を出してくださいました。皆が好きな「ピーマンの肉詰め」がおいしいチェコ独特のトマトソースで引き立てられてお米とよく合い、これは日本人好みのチェコ料理だなと感心しました。チェコ料理のおいしさに目覚めたのでしょうか。それから子供たちの食べる勢いが復活しました。

さすがに伝統料理です。たくさんのレシピがあります。

今回、ぜひお試しいただきたいのがライスカ・オマーチカ、チェコのトマトソース (rajská omáčka)です。たっぷりのバターで玉ねぎ、パプリカパウダー、小麦粉を炒めたものがベースとなるトマトソースです。肉詰めに対して多すぎるのでは?と思う分量ですが、むしろソースが主役のお料理です。

材料>

肉詰め  玉ねぎ  中 2個 

      合い挽き肉  500 g

卵      1 個

ピーマン   8 個

ソース  バター・小麦粉 各  50 g

パプリカパウダー 小さじ 2

ブイヨン   800 ml           

トマト缶詰 1缶 

ローリエ 1枚 塩、コショー オールスパイス ホール5粒 

塩 コショー 砂糖(小さじ2)ビネガー 大さじ1)トマトピュレー 大さじ 2 

<作り方> 

1)ピーマンは上部をを切り落とし、種を除く。金串で4,5か所に穴をあけておくと肉が分離しなくなり味がしみます。

2)玉ねぎは細かいみじん切りにする。ひき肉、みじん切り玉ねぎ1個分、卵、塩、コショーをボウルに入れ、手でよく練り合わせる。できた種をピーマンに詰める。余ったらボール状にしておく。(一緒に煮込みます。)

3)鍋にバターを溶かし残りのみじん切り玉ねぎをきつね色に炒める。いったん火を止めて小麦粉を加え、1分、パプリカパウダーを加えてさらに1分炒め、トマトとブイヨン、塩、オールスパイスを加え、良く混ぜながら沸騰させる。

4)肉詰めを3)の鍋にいれ、(あれば肉のボールも)フタをして45分くらい弱火で煮込む。肉詰め(ボールも)を取り出す。

5)ソースはオールスパイスを取り出し、フードプロセッサーにかける。トマトピュレーを加え(色がきれいに冴えます)ビネガーと砂糖を加え、味を調える。肉詰めを戻し入れ温める。

6)皿に肉詰めを載せライスを付け合わせ、ソースをたっぷりかける。

材料
ピーマンに肉を詰めます